植芝翁のジンブレイド

甲斐です。

身体意識、ディレクトシステム(DS)、Body Awareness(BA)という概念がありまして、身体を制御、支配する無意識の構造のようなものと考えて良いと思います。

極意と人間合気・軌跡の解読に合気道開祖、植芝盛平翁のDS図、身体意識図が載っているのですが、それらの本で解説されていない脚の身体意識がなかなか面白いのです。

植芝翁の脚には、ジンブレイドと呼ばれる身体意識が発達しているんですね。

ジンブレイドは気配のない動き出し、脱力を伴う移動を実現する身体意識ですね。

植芝翁は何本かジンブレイドを持っているのですが、中でも最も強いインサイドジンブレイドのラインに興味深い特徴がありました。

通常のジンブレイドは、足裏からふくらはぎの裏を通り、腿裏を通るのですが、植芝翁の人ブレイドは、膝上でもも前に抜けるんですね。

もも前に抜けるとどうなるかというと、突然方向が変わる、ということが起こります。

こちらに音もなくするりと向かって来たと思ったら、突然、目の前から消えるかのように、横に立たれている、といった現象が起こるのであろうと思われます。

これはまさに合気道的な動きであるなということでもあるのですが、前に進む動きと後ろへ戻る動きを一つの身体意識の中に共存させているのも、神道的、秘教的であり、植芝翁らしいなと思います。