コーチングは啓蒙:黒野忍著『1日30分であなたも現代の魔術師になれる! 混沌魔術入門』レビュー

普段、お伝えしたいことはYouTubeで話してしまうのでブログに書くことあまりないんですよね

でもこの間、3日連続で更新したら、アクセスが増えたので、ブックレビュー中心でちょいちょい更新しようかなと思っています

というわけで今回取り上げる一冊は黒野忍著『1日30分であなたも現代の魔術師になれる! 混沌魔術入門』です

なんとなく魔術の全体像とコーチングとの関係がわかったので、その辺りをお伝えしていきます

コーチングは啓蒙

大多数の魔術のイメージって楽して現実を変えようっていう感じじゃないですか?

あるいは、普通の方法で変えられない現実を、魔術で変えたいとかですよね

でも、実は魔術も宗教的な修行と同じで、精神的な成長のようなものを目指しているんです

それを『混沌魔術入門』では啓蒙と表現しています

そして、コーチングも本当は啓蒙が大きな目的なんですよね

啓蒙の副作用として現実が変わる

啓蒙って蒙(もう)を啓(ひら)くですから、スコトーマを外すっていうことなんですよ

それがコーチングの本質ですし、霊的成長の本質でもあります

現実が変わらない人は、現実の変え方がわからないわけです

そこで啓蒙されることで、現実を変化させる方法に気づけるんですね

啓蒙が何の役に立つかわからないと思う人も多いと思いますが、現実を変える力はこの啓蒙度合いによるんですね

ざっくり魔術体系

魔術の全体像
なし 明示的なトランス生成
物実の利用 妖術 儀式魔術
なし 虚無魔術 シャーマニズム

上の表は、『混沌魔術入門』から甲斐が捉えた魔術のざっくりした全体像です

魔術にはどうも大きく2つのやり方があるようです

神道では物実(ものざね)と言いますが、現実の物体を心理的な象徴として使う魔術が一つ目です

もう一つは、トランス状態、特に精神的な高揚感を作り出して術を行う方法です

物実を使う魔術が妖術、トランス状態を使う魔術がシャーマニズムで、儀式魔術はその両方を用います

そして、究極の魔術と言える虚無魔術では、その両方を用いず、意図するだけで現実化するという領域なんですね

甲斐の書き換えは虚無魔術に近いかもしれません

もう一つの体系

魔術の全体像2
エンチャント 現実に意図を付加する
召喚 意図的に憑依させる
喚起 霊的存在を呼び出す
占術 未来を予知する
啓蒙 自己を変容させる

で、先ほどの4つの魔術分類それぞれにおいて、上の図の5つのやり方が『混沌魔術入門』に書いてありました

たとえば、同じ占術=占いでも、タロットカードのような道具を使うものは妖術系ですし、何も用いずに見えてしまうのは虚無魔術系ですね

そうそう、日本ではゲーム、ファイナルファンタジーなど関係で、召喚という言葉が、魔術用語の喚起の意味合いで使われています

式神を使うのは喚起なんですよね

召喚は、神道ですと鎮魂帰神法にあたるもので、神霊に憑依されるものです

演劇も、役に憑依されるという意味で、魔術的には召喚の一種と言って良いでしょう

魔術の修行をしなくても啓蒙されるのがコーチング

というわけで、魔術の全体像がなんとなくわかったかなと思います

そして、独学でやるなら、1日30分を年単位で行うレベルのトレーニングが必要なんですよね

その点コーチングはすぐに啓蒙されるので、オススメですよ

その上で自習されると上達も早いはずです