ブラックミュージックの新しさは実は古いという話

こんにちは!

超情報技術研究所、甲斐由直です。

今回は、ブラックミュージックのギター演奏を元に、洋の東西の価値観の違いと言われるものを研究していきます。

ブラックなギターの運動構造

ブラックミュージックっぽいギタープレイというのがあると思います。

いろいろと演奏方法はあると思いますが、ちょっと跳ねてて裏にアクセントがある、という感じは共通しているかなと思います。

ギターという楽器をピックで弾くときの運動構造を考えてみましょう。

右手でピックを上下動させますよね。

で、いわゆる表拍でダウン、裏拍でアップとダウンアップを繰り返して弾くのが基本です。

その中の、ダウンピッキングでは、重力に沿って自然に落下するのでスピードが速いんです。

対するアップピッキングは、重力に逆らうので遅いんですよ。

なので、自然に演奏すると、裏拍のアップピッキングが微妙に遅れて、勝手に跳ねたリズムになってしまうんです。

また、ダウンピッキングは低音弦から弾き始めるので低音弦が鳴りやすく、アップピッキングは高音弦から弾き始めるので高音弦が鳴りやすいという特徴があります。

そのため、アップで弾いている裏拍にアクセントが勝手につきがちなんですね。

クラシック的思考

クラシック音楽的な考え方で言えば、楽器は完全にコントロールしたいんですよね。

まずはじめに、頭の中の音楽がありきで、それを表現するのが演奏というのがクラシック的な考え方です。

ピッキングのアップダウンの違いによって、音に違いが出ないようにするのが技術なわけです。

おそらくこの考え方は、現代の西洋医学や科学にも通底する価値観ですね。

肉体の復権

ブラックミュージックのグルーブというのは、このクラシック的な価値観とは逆なんですよね。

からだがベースで、からだの自然に合わせて生み出されるグルーブなんです。

これがクラシック的価値観を引きずっていた欧米の音楽にとって斬新であったということですね。

で、実は、このからだが先という感覚は、クラシック的なものが特殊なんですよね。

世界中、そしてヨーロッパでも古い時代は、からだが先行する価値観の方が主流なんです。

このかなり特殊なものが現代の主流になっているというのが面白いのですが、この両者を俯瞰して捉えられる抽象度の高さが大切かなと思います。

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