こんにちは!
超情報技術研究所、甲斐由直です。
これを書いているのは発売前なのですが、苫米地博士が新しい教材を出すみたいなので、そのセールスレターを読み解いていくシリーズをしていきます。
もくじ
右脳言語野
まずは本題っぽい右脳言語野のお話です。
言語野とは何か?
その教材は右脳言語野についての話だそうです。
2年ぐらい前によく聞いたキーワードですが、今回のセールスレターを読んで甲斐も理解が深まりました。
言語野は通常左脳に存在していて、聴くためのウェルニッケ野と話すためのブローカ野が代表的な言語野です。
右脳言語野というのは脳の言語野の対称的な位置に似たような機能を果たす部位があるのではないか、という仮説なんですね。
だから本当は右脳とも限らないし言語野でもないんです。
機能的なものなんですね。
右脳言語野の元ネタ
この右脳言語野という話には元ネタがあるんですよ。
ジュリアン・ジェインズ『神々の沈黙』で論じられた<二分心>です。
むかしの人が神の言葉を聞いたのは、右脳と左脳が会話しているんじゃないか?的な話ですね。
興味がある方は読まれると面白いですよ。
サイエンスの表紙になった研究の中身とは?
これは知らないですね。
こういう細かい周辺のお話が聞けるのが博士の教材の面白い部分とも言えます。
右脳言語野が発見された背景/fMRIが作り上げられた目的とは?
これはセットで考えましょうか。
実際に発見されたのかどうかは知らないのですが、ファンクショナルMRIが脳機能研究において大きな役割を果たしたのは間違いないでしょう。
でも元々の目的はなんだったんでしょうね。
最近はAlphaGOの勝利でAIが話題ですが、知能を脳機能側から解明して、人工知能を作ろうとしたのかもしれません。
チョムスキー学派が持っている強烈なマインドとは?
よく知らないですけど、狂信的な集団みたいなイメージはありますね。
チョムスキーの理論に、ユニバーサルグラマーというものがありました。
全人類が先天的に持っている文法、言語の元があり、それを元にして世界中の言葉が生まれたという仮説です。
仮説ですから、絶対に正しいものではありませんが、チョムスキーとその弟子たちはこれを圧倒的に信じていたんですね。
ある意味、信仰と言っても良いかも知れません。
そして右脳言語野も仮説ですが、仮説を確信することで相手に影響を与えることができるんです。
後の方に「信じると面白い理由」なんて項目が出てくるのでドクターもそう思ってるのでしょう。
また、非記号的なユニバーサルグラマーのようなものが先天的に存在するという点で、右脳言語野の考え方と、チョムスキーの考え方は似ていますね。
ユニバーサルグラマー研究の中心となったミニマリストとは?
これも知りません。
ミニマリストの思想と共鳴するところがあるんでしょうかね。
機械はこうやって思考する
今流行りのAIの話を、AI誕生直後の熱い時代に現場にいた博士が語るものです。
シンプルインビジブルとコンプレックスビジブル
日本語にすると、見えないシンプルさと見える複雑さ、でしょうか。
抽象度の原理そのものと言えるんですが、物事というのは要素を寄せ集めると複雑になってしまいます。
抽象度を上げるとシンプルになるのですが、抽象度が高いだけになかなか見えないんですね。
ソフト開発でもそうですが、要求をただ集めるだけだとシンプルなものにはならないんです。
そこで抽象度を上げるということが大事ですね。
数学者カールポラードのフレーズストラクチャーとは?
ちょっとびっくりしましたが実は甲斐はカールポラードの本持ってますね。
ITのお仕事で自然言語処理の勉強をしていたときに買っています。
現代的な統計処理に近い自然言語処理の話だったと思います。
Siriは音声認識しているだけで意味はわかってない
博士の立場だとそうなんでしょう。
Siriは辞書を引いて応答しているようなもので、人間の思考の仕方とは違いますよね。
ただこれは微妙なところで、人間も本当に意味が分かって会話しているのか?というのは気になりますよね。
また、辞書的な挙動であっても、意味が分かって会話しているのと変わらない挙動をする機械が作れるのかも知れませんよ。
特に後者は現代的なAIの思想です。
先日、GoogleのAlphaGoというプログラムが囲碁のトップ棋士に勝って、甲斐も大変興奮しました。
甲斐も囲碁AIを開発したことがありますが、囲碁のAIは探索空間が広いため、従来型のボトムアップなアプローチでは無理だと思われていたんですよ。
ボトムアップというのは、具体的な(抽象度の低い)局面を沢山教えこむことで、機会が何かを学習していくという方法です。
対義語のトップダウンでは、抽象度の高い法則性のようなものを先に機械に教えておくんです。
そして、AlphaGoのやり方はボトムアップ型なんですね。
意味や意志、戦略などの上位の思考を行動に落とすという人間的な考え方ではないんです。
人間の考える仕方と機械の考える仕方はそもそも違っていて、お互いお互いを真似ることもできるのですが、それぞれの長所を伸ばしたほうが良い結果になる、ということでしょう。
となると右脳言語野的な考え方はまさに人間しかできないもので、そのような脳の使い方をどんどんしていかないと機械に負けてしまうかもしれませんよ。
世界最初の機械翻訳システムを作ったのは……
これは、いつもの自慢話で、自分が作ったんだぜ的な話ではないでしょうか。
面白い自慢話ができるのはいいですね。
コンテキストを操作する?
甲斐の想像ですが、右脳言語野の仕事はコンテキストを操作しているのではないかと思うんですよ。
エンパシー現象とは?
感情を共有する現象、共有しがちな人をエンパスといいますが、これも右脳言語野の働きということなのでしょう。
非言語的なメッセージを受け取って再生する力が強いのが原因なんでしょうね。
他人の感情に敏感な人はなかなか苦労するみたいですよ。
右脳言語野が情報空間でやっている操作内容とは?
これは甲斐の直感ですが、ひょっとするとコンテキストの操作をしているのではないかと思っています。
同じ言葉でも使われる時と場所、シチュエーションによって意味が変わるというのがコンテキスト=文脈ですね。
先ほどのエンパシーというのもコンテキストですし、翻訳もコンテキストを無視しては成り立ちません。
Siriもコンテキストはほとんど分かっていないわけです。
人間には右脳言語野があるのでコンテキストを理解して思考ができるんですね。
まぁ、今の機械もコンテキストをなんとなく学習してはいるんですけどね。
英語も日本語も本来あるべき宇宙の言語に比べると圧倒的に未熟な理由とは?
本来あるべき言語というのは、宇宙のあらゆるものを記述できる言語と考えると良いでしょう。
これは神の言葉ですし、言霊学で言うならフトマニです。
それと今ある具体的な言葉と比較すれば、当然ながら圧倒的に未熟です。
そして、そんなものは永遠に現れないんですよ。
なぜならアプリオリなものは存在しないからです。
そこで右脳言語野がコンテキスト情報を扱うことで、言語が完璧で厳密性でなくても通じるようにしているんですよ。
エンパスの話が前に出てきているのも、エンパスがコンテキストを共有しているからです。
だから右脳言語野を開発することは、コミュニケーションのありようを変えるということなんです。
ディベートのように論理的に話をしなくても、コンテキストが共有されていれば話が通じるんですよね。
そもそも言語野はコミュニケーションのための脳領域なので、右脳言語野も当然コミュニケーションのための機能があると考えて良いでしょう。
言語と非言語が車の両輪のように補完しあってコミュニケーションをしているということです。
クリエイティビティ
そしてクリエイティビティの話になります。
ジュリアン・ジェインズが聞いていた神の声とは?
『神々の沈黙―意識の誕生と文明の興亡』が足元に転がっているのですが、二分心という概念があって、昔の人は現代人の心以外の心を持っていたということなんですね。
『ソクラテスの弁明』で、裁判にかけられるソクラテスが、自分は神霊の声に従っただけだということを言うのですが、その神霊の声がもう一つの心なのです。
そして、それこそが右脳言語野の思考であるということですね。
日本の外国語学習法式では右脳言語野が発火しない理由とは?
英語脳の教材とかありましたね。
英語脳はコンテキスト重視の教材で本気でやるとすごく効果があるようです。
甲斐の知り合いに、この方法で英語をマスターして、ネイティブ話者に「すごく自然な英語だけど、どこで習ったんだ?」と聞かれたことがあると言っていました。
あんま単語知ってる感じではないんですが、通じる英語をしゃべるんですよね。
日本人が完璧に単語、文法をマスターしても英語を話せるようにならない理由とは?
辞書的な語彙力や文法をいくら覚えてもなかなか自然な英語にはならないのは、コンテキストがないからなんです。
だから海外に行ってネイティブと話すとか、外国人の恋人を作るとか、そういうコンテキスト込みの言語環境を作るのが大事です。
TPP時代に落ちこぼれになってしまう人とは?
マニュアル通りにやる仕事というのは、TPPで海外から安い労働力が入ってくるとか、それこそ機械化などでどんどん仕事がなくなっていく可能性があります。
日本人労働者の労働単価が下がっているという話もありますよね。
そこで右脳言語野が活性化してクリエイティブな仕事をする人の仕事はなくならない、という話でしょう。
クリエイティブな階級という意味でクリエイティブ・クラスという階級が生まれているらしいですよ。
外国語学習としても右脳言語野覚醒はマストである理由とは?
コンテキストが理解できないようだと外国語を習得できないというか、コミュニケーションが取れないということですね。
まぁ、コミュニケーションが出来ている時点で、ある程度覚醒しているとは言えます。
もっと使えるようになれば、外国語習得により有利ということだと言えるでしょう。
そもそもクリエイティビティとは?
右脳言語野がコミュニケーションですから、結局コミュニケーション能力なんです。
新しければクリエイティブってわけじゃないんです。
非言語的な何かが伝わる、それは記号をどんなコンテキストに置くかということで、まさに右脳言語野の仕事なんですね。
クリエイティブとはコミュニケーション、なかなか興味深いです。
実践編
だいたい理論編と実践編に分かれているんですが、あんまり理論と実践という感じではないのはいつものパターンです。
漫然と聴くだけでも大丈夫です
甲斐もこういう音源や電磁波を使って無意識に情報を送る実験をしているので分かるのですが、大体そんなものです。
しかし、しっかりとその世界観・臨場感を認識して音源に情報が入っていると確信して聴くことが効果を上げるためには大事ですね。
前準備というか、設定をしっかりしてから、漫然と聴く感じですね。
これは、コンテキストを決めておくということでもあります。
ノーム・チョムスキーは教祖なのか?
甲斐はそう思います。
ユニバーサルグラマー教のトップですよね。
ユニバーサルグラマーとは?
前にも書いた気がしますが、人類共通の文法が存在していて、世界のさまざまな言語はそのサブセットであるという考えですね。
先程の宇宙の言語というやつです。
そして、右脳にも右脳のユニバーサルグラマーがある、というのが更なる仮説なわけです。
信じると面白い理由
信じる信じないの話になっちゃってますね。
しかし、信じるということは、その世界の臨場感を持つということです。
そして臨場感こそがその人にとっての真実なんですね。
だから自分の都合の良い世界を信じれば、それが真実になるわけですから、面白いに決まっているのです。
右脳側のプリンシプルの正体とは?
プリンシプルは原則ですね。
右脳側の特徴は、一つは非言語的、非記号的ということです。
その原則は、ひょっとすると、美しさ、ということかも知れません。
数式の美しさとか、機能美とか、直観的に捉えられる構造の中にある美しさを求める原則が右脳言語野にはあるのかもしれませんね。
人類を進化させてきたものとは?
いくつもあるとは思いますが、コーチング的にはゴールの存在でしょう。
ゴールがあるから抽象度が上がるということです。
そして、抽象度が上がることが人類の進化であり、生命の進化なんです。
特殊音源を聴くと現れる特殊な意識状態とは?
特殊音源聴いてくれ、ということですが、ある種の変性意識ですね。
情報宇宙をひとつ高いところから見下ろす方法とは?
これもテクニック的にはいろいろありますよね。
イメージ的に高いところに上がってみるのも良いと思います。
宇宙から自分を観てみるとかですね。
また、もうすでに高い視点を持っている人の知見を利用するのも良いです。
中途半端に頭が良い人は他人の知見を使うのが苦手だったりしますね。
右脳言語野を覚醒させるステップ1〜5
5つのステップに隠された特殊音源の聞き方の秘密とは
特殊音源以外の音源でトレーニングしたい場合にするべきことは?
特殊音源の聴き方を他の音源でもできるということですね。
もちろん共感覚的に聴くということが一番大事でしょう。
また、右脳言語野的な話をすると、音源を左脳的に解釈しないということも重要です。
自分は何も知らない、何も理解していないということを前提に聴くというのがかなり効果があります。
外国語学習をしながら右脳言語野を覚醒させる方法とは?
外国語を実践することは右脳言語野の訓練そのものとも言えますね。
言語と非言語を結びつけることが外国語を学ぶということですからね。
トレーニングをし続けると見えてくる景色とは?
目に見えないものをリアリティを持って感じる世界でしょう。
博士からの暗号とは?
抽象度が上がった視点を得たときにはじめて見えるものを何か入れてるんだと思います。
ただ、あまり気にしなくてよいでしょう。
それを探すよりも、訓練を地道に続けることが大切です。
まとめ
論理的にものごとを理解するのも大切ですが、それと同じくらい、非論理的な、コンテキストを捉える力が必要だということですね。
超情報技術研究所のこころの書き換えでは、そういう感覚を入れることも可能ですので、興味があればご利用くださいませ。
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