抽象度とホメオスタシスの抵抗

甲斐です。

新しい人に会おうという時に限って、時間や場所を間違えるといった普段ではやらないようなミスをしたり、電車が遅れたりとかいうことはありませんか?

これは、足止め、と言われたりする現象です。

新しいことを始める時に、思っても見ない障害が発生したりとかもありますね。

お試し、と言われたりすることもあります。

これらの現象は何かというと、簡単に言えばホメオスタシスの抵抗なんですね。

新しいことをするということは、今の自分から変化することです。

生命は変化を嫌うんですね。

されるがままに変化してしまうと自己が維持できなくなり、つまり死ぬわけですからね。

この変化というものもいろいろあるわけですが、特に抵抗が厳しいものがあります。

それは抽象度が上がる変化と表現したら良いでしょうか。

数学的では帰納、演繹と言いますが、抽象度を上げるにも下げるにも計算が必要です。

しかし、帰納、つまり抽象度を上げる方が下げるよりも遥かに巨大な計算量を必要とするんですね。

山に登るのは大変だけど、山の上から目的地を見つけて移動するのはそこまで大変じゃない、みたいな話に似ています。

そして、この計算量が足止めとかお試しという形で現れていると考えています。

というわけで、新しいことを始める際に障害が起こったら、これはチャンスだなと、こう思って勇気を持って取り組んでいただけるとよろしいかなと思います。