気の球を超える気の柱について『太極拳のヒミツ』真北斐図著レビュー

こんにちは!

超情報技術研究所、甲斐由直です。

今回は真北斐図さんの『太極拳のヒミツ』という本にある天の中心軸というコンセプトを研究していきます。

2つのヒミツのコンセプト

太極拳のヒミツ』には大きく2つのコンセプトが紹介されています。

1つは8の字、1つは天の中心軸です。

8の字に関しては理解できてません。

しかし、もう1つのコンセプトである天の中心軸はかなり興味かったので深く思いました。

気の柱を想定する

太極拳の動作は気の球を抱えて転がすように行うみたいな話はよく聞きますよね。

それはそれで意識操作の練習に良いのですが、天の中心軸の考え方は少し違ったものなんですね。

簡単に言えば、気の柱を操作するのが、天の中心軸コンセプトなのではないかと感じました。

あらゆる動作の中に、目に見えない気の柱を想定して、それを動かすということです。

柱は相手そのものではない

なぜ柱かというと、太極拳が武術である以上、相手が人間であって、人間は球で捉えるよりも柱で捉えたほうが良いということが1つ言えると思います。

ただ、この柱の位置的に、相手そのものを意識しているわけではないようですね。

相手と自分とを合わせた中心のようなものだと考えたほうが良さそうでした。

気功的な効能

気功的な話で言えば、意識化できるのなら球よりも柱の方が効果が高いと言えるでしょう。

気功の源流として導引というものがあります。

名前の通り、自然の気を導き取り入れるんですね。

中でも良質な気は天地の気なんですね。

気の球のイメージですと、近場というか、自分の周囲の気の感覚になりがちなんです。

だから自然の中など、環境の良い場所での稽古が推奨されるんです。

しかし、そこを柱にすることで、天地につながり、良質な気を取り入れることができます。

柱の規模が十分に大きければ、環境にかかわらず、良質な気を導引することができます。

センターtoセンター

さらにもう1つ、とても重要な機能が柱にはあります。

それは、自分のからだの中に想定する中心軸である、センターとの関係ですね。

センターも柱じゃないですか。

センターと、外部に想定した柱という2本の柱があるわけですね。

この2本の柱が同期して動くように稽古することができるというのが大きいんです。

これはセンターの稽古でもありますし、合気的なものの稽古でもあるんです。

そういうところが射程に入っているのがおもしろいと思いました。

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