人間が生まれ持って持っている権利を人権と言いますが、その人権の中に愚行権といわれるものがあります
本人にとって不利益な馬鹿げたことをする権利ですね
しかし、なにが愚行かって実はよくわかんなかったりするんです
というわけで、今回は、そのあたりについて詳しく書いてあるナシール・ニコラス・タレブ著『身銭を切れ 「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質』のレビューをしていきます
この記事を読むと、物事を判断する際に、本当に役に立つものが何なのかわかるようになります
もくじ
科学主義は限定的
普通は合理的な選択というと、統計などの科学的知識を元に判断を下すことだと思います
しかし、甲斐はそもそも、統計や科学主義は人間の主体性を奪ってしまい、幸福から遠ざかってしまう可能性があると思っているんです
『身銭を切れ』では、科学主義にもとづく選択が、そもそも悪い選択ではないのかと疑っているんですね
この記事ではその根拠を3つほどお伝えしましょう
科学と科学主義は違う
第1のポイントは科学と科学主義が違うということです
科学主義は、科学的な知識を利用してなにかを選んだり行動したりすることですね
それって、科学の成果を応用することであって、科学そのものではないんです
そして、科学というのは、本来複雑な世界を、単純なモデルを想定して因果関係を究明したり、予測をしたりすることですよね
なので、現実に多くある複雑な問題に対応できなかったり、部分的にはうまくいくけれども、全体的には損、みたいなことも起こっちゃうわけです
リンディ性
リンディ性というのは、生き残った方法論が優れているという考え方です
トレーダーでもビジネスオーナーでも、リスクをとっている人を評価する最善の方法は、どれだけ長く生き残っているか、なんですね
例をあげれば、新しい最先端の科学的なトレーディング手法を使うファンドと、長年、勘でトレードしているファンド、どっちを選ぶかっていう話です
リンディ性が高いのは勘でトレードしている方なんです
なぜなら長年生き残ってるからですね
ちなみに、リンディというレストランのお客さんが話していた内容からリンディ性という名前になったんだそうですよ
行動の結果だけが信念を評価できる
科学主義は信念の一種です
そして、人それぞれ様々な信念を持って生きているわけです
この信念が変われば人生は変るわけですが、どんな信念を選んだら良いでしょうか?
信念の内容を聞いて選ぶのはルーレットに近いんです
そうではなくて、その信念をもって行動している人の結果を見て選ぶんですね
そして、長年機能しているリンディ性のある信念を選べばうまくいく可能性が高いというわけです
まとめ
そんなわけで、科学的な考え方は限定的にしか役に立たなくて、複雑な問題に対処するには、結果をみるしかないということがわかったかと思います
もっと広く深く内容が『身銭を切れ』の中にはあるので興味があれば読んでみると良いかと思います
また甲斐のコーチングもリンディ性のある神道などの東洋思想がバックボーンにあるんですね
良かったらお試しだけでも受けてみてください