脳の潜在能力を引き出す中国武術の謎の動き

こんにちは!

超情報技術研究所、甲斐由直です。

今回は、脳がどのように運動をコーディネイトしているのかを研究していきます。

3つの命令で運動をコントロールする

脳が運動神経に命令を出す時に、どうも3つの命令を分けて出しているようなんです。

設定、開始、停止の3つです。

開始と停止はわかりやすいかと思います。

いつ動き始めて、いつ終わるかという、タイミングの指示です。

極論すると筋肉は、緊張して縮むか、弛緩して伸びるかの2つの動きしかしません。

そのため、なんとなく開始と停止の指示だけで良いような気もします。

しかし、その前に設定する指示が脳から出ているんですね。

たとえば、どこからどこまでの動きか、などが先に設定されているんです。

中国武術、八卦掌の技、蓋掌の謎

ちょっと話は変わりますが、中国武術に八卦掌という武術があります。

踊りのような優雅な型が特徴で、映画『グランド・マスター』でチャン・ツィイーも使っていたことで有名です。

その八卦掌に蓋掌という技があります。

これが横向きの壺か何かにふたをするような動作なんですね。

甲斐もきちんとした伝承を受けているわけでもないこともあり、この蓋掌の用法は、ちょっと謎だったんです。

運動と設定

ここからは、甲斐の解釈ですが、このふたをするということが設定なんですね。

どういう設定かというと、壁に手をつくイメージです。

イメージ上で壁に手をつくことで、次の動作で反対側を打つ動きが強力になるんですね。

設定が運動の質を変えてしまうんです。

面白いのは、技の名前がただの記号ではなく、どんなイメージで使うべきなのかという、重要な情報になっていることです。

そういう意味で、日本人が中国語ネイティブの人に中国武術で上回るのはなかなか難しいというのはあるかもしれません。

コーチングと設定

この設定という事柄は、身体運動に限らず、あらゆる活動において応用が可能だと言えます。

コーチング的に言えば、ビリーフシステムになります。

行動を起こす前に、その行動をどう位置づけるのかを設定するわけです。

そうすることで、はたから見ていると同じ行動に見えても、その効果が全く変わるということがあるんですね。

苫米地博士のおっしゃるコグニティブドーピングというものも、この設定を変えるということではないかと思っています。

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