甲斐です。
先日行った伊勢の売店で祝詞作文法なる冊子を見つけ、なんだか気になったので購入し、読んでみました。
読んで確信したのですが、やはり祝詞はトランスの文法に従って書かれるものだということです。
ほぼあらゆる文章はトランスを引き起こすと考えて良いのですが、より強力なトランスを作り出し、より強力に内部表現を書き換えることができる文法、法則、方法論、といったものが存在するわけですね。
この言わばトランス文法とでも言うべきものは、単純な修辞法だけでなく、誰に向けて書くか、どのような視点で書くか、ということまで組み込まれているわけです。
祝詞の場合は、当然ながら神に向けて宣るわけですが、神に向けて宣ることで、自分や参列者の内部表現に介入し、書き換えていると言えるわけです。
このような書き換えを、現代でこのまま使うのは難しいでしょうが、一つ抽象度を上げて一般化することで利用可能になるわけですね。
祝詞的に言えば、見直し聞き直し宣り直すということですね。