こんにちは!
超情報技術研究所、甲斐由直です。
今日は、コーチングでたまに出てくるホメオスタシスという言葉について、なんだかよくわからなくないですか?
そこで、ホメオスタシスを理解するために、いくつかのトピックを用意しました。
もくじ
ホメオスタシス(恒常性)とは簡単に言うと?
現状維持の働きですね。
わかりやすいので、甲斐は現状維持という言葉を使いがちです。
体温が上がると汗をかいて体温を下げる、体温が下がると筋肉をふるわせて体温を上げる、とかの生体の反応が一番狭い意味でしょうか。
生命そのものと言っても良いんですが、自分が自分でありつづけたいという働きです。
フィードバックとは?
ホメオスタシスフィードバックと良く言いますが、このフィードバックってなんなんでしょう?
情報伝達のあり方の一つで、結果を原因に戻す、とか言うと意味わかんないですよね。
例えば、新しい仕事のやり方を思いついたとしましょう。
それで実際やってみた、うまくいかなかった、どうします?
その新しいやり方をやめますよね?あるいはさらに工夫を加えるかです。
これがフィードバックですね。
結果を見て、行動を変えるわけです。
ホメオスタシスはまさにフィードバックなんですね。
先ほどの体温の話で言えば、体温が上がるという原因に対して、汗をかくという行動をして、体温が下がるという結果が得られると、そうしたらそれがまた原因となって、汗をかくのをやめる、というループがあるんですね。
そういうことなので、フィードバックループという言葉もあります。
ホメオスタシスの心理学的な意味
物理的な身体のみならず、こころの世界にもホメオスタシスの働きはあるんですね。
自己イメージってありますよね。
自分はこういう人間です!っていうやつです。
でもそれって、過去どうだったとか、誰かからそう言われたとかだけの話で、今どうなのかとは本来関係ないじゃないですか。
ま、身長とか、出身地とかは変わらないですが、性格的なことだったら、その性格を続ける理由って特にないんです。
でも続けちゃう、それがホメオスタシスですね。
ホメオスタシス同調とそのやり方
これは苫米地博士が『洗脳護身術』という本で提唱していた概念ですが、ホメオスタシスは周囲の人と同調するんですね。
正確に言えば、ホメオスタシスで安定させようとしている状態が同調する、ですかね。
ルームメイトの女性同士の生理周期が同調したり、近くにあくびをしている人がいると自分もあくびをしてしまう、とかですね。
で、これが心理的なレベルでも同調するので、これを利用して相手のこころを書き換えることができるんですね。
方法は簡単というか、あってないようなもので、近くにいれば勝手に同調します。
書き換えられない場合は、「相手のこころは書き換えられない」という信念が同調しているわけです。
その信念が自分由来なのか、相手由来なのかはわかりませんが、相手より確信を持って書き換えられると思うことが大事です。
コンフォートゾーンとホメオスタシスの違い
コーチング用語で、コンフォートゾーン(安心領域)という言葉があります。
行きつけの店とか、年収いくらとかですね。
行ったことのない店は居心地の悪さを感じますし、年収がコンフォートゾーンを超えて上がるとストレスを感じたりします。
そして、もとの年収に戻るように無意識が行動しようとするんですね。
このコンフォートゾーンの働きはホメオスタシスと言えますよね。
ホメオスタシスの方が意味は広いですが、コーチングで使う場合は、ほぼ同じと考えて良いでしょう。
現状分析で課題を見つけ解決策を考えることの危険性
現状を分析し、課題を見つけて、解決策を考え、実行する。
これって非常にまともに見えますよね。
しかしこれ、現状を起点にものを考えてしまっているので、ホメオスタシスが強化される可能性が高いんですよね。
現状と課題を知るのは良いですが、結局どうなったら良いのか?という未来を考えて、そこにホメオスタシスが働くようにするのがコーチング的な発想ですね。
ホメオスタシスを超える知識の学び方
ノウハウコレクターなんていう言葉がありますが、いくら知識を学んでも現状維持をし続けたら意味がありません。
むしろ「知識を学んでも現状維持し続ける」ということにホメオスタシスが働いてしまいます。
そうなってしまうと、さらにノウハウコレクターから脱出するのが難しくなってしまいますよね。
じゃぁどうすれば良いかというと、これも簡単です。
ノウハウを得たら、微妙そうだと思っても実行してみること、です。
明らかに絶対ダメなやつはやんなくても良いですが、そうでなければやってみることですね。
やることで、ホメオスタシスを打ち破り、現状の外側に行くことができるんです。
やり方のブラッシュアップはそれからで大丈夫ですよ。