鍛錬の意図を超える

甲斐です。

最近、中国のDVDを取り寄せて八卦掌の研究をしています。

通常、トレーニングは、何をやるのかということ以上に、そのトレーニングをする中で何を達成しようとするのかという、言わば鍛錬の意図が重要になってきます。

八卦掌の稽古の中で、KAIが意図している課題としては、視聴覚意識の操作とアナトミーラインの伸展を活かした運動です。

視聴覚意識の操作というのは、周辺視野を使う意識ですね。

周辺視野を使って周囲を見ていく感覚と、周囲を見ていく感覚で周囲を聴く感覚を作っていきます。

アナトミーラインの伸展というのは、身体の筋肉の大きなつながりを伸ばしほぐしていく感覚です。

アナトミーラインの中でも、特に基本的なSFLとSBLを、八卦掌の走圏で一歩一歩交互に伸ばしていくと、自然とセンターが立ち上がってくるわけです。

それはさておき、面白いのは、意図しない結果の出現です。

今回はある程度の長さの型を覚えたので、この型の中でより深いトランスに入っていくことができるわけです。

天の気がセンターからゆったりと降りてきて、自然と動きがゆっくり柔らかく、質が変わるんですね。

このあたりが伝統の面白さと言えると思います。