関係主義的思考で人生の質を変える

甲斐です。

トレーニングのメニューってどうやって作っているのかご存知ですか?

トレーニング理論では、大きく全体主義と要素主義というものがあるんですね。

全体主義の考えというのは、例えばサッカーだったら、とにかくゲームをすることで上手くなろうとします。

要素主義の考え方は逆で、キックの練習とか、体力を付けるためのランニングであるとか、ゲームの要素を切り出してきて練習します。

でも実は、どちらもあまりうまく行かないんです。

まず、全体主義はゆっくりとしかうまくならないんですよ。

特に、重要だけど時間が短いプレーですね、サッカーならボールを使ったプレーはとても重要ですが、プロの90分の試合で一人の選手がボールを扱う時間って合計して数分です。

それなら90分ボールを扱う練習した方がうまくなると思いませんか?

要素主義は逆で、それぞれの要素が実際のゲームの中でどう使われるのかが分からないわけです。

例えば、パス練習だけをしていると、ボールを持ったらパスの通りそうなところにパスを出す、ということになってしまって、ゲームに勝つための手段、方法としてのパスが身につかないんです。

そのため、この両者をミックスする練習が普通は行われます。

時間的にミックスするなら要素の練習をしてから紅白戦をするという方法ですね。

ちょっと高度になって、メソッドをミックスするならば、例えば1対1のゲームから徐々にミニゲームの人数を増やしていくとか、そういう感じになります。

しかし、これを一つ抽象度を上げて解決するという考え方があります。

それを関係主義と言います。

関係主義では、要素はゲーム全体と関係していると考えます。

パスの練習であれば、例えばディフェンダーに見立てたコーンを置いて、それを外して攻めるパターンを練習する中でパスを練習するという方法があります。

 

そして関係主義は、スポーツのトレーニング以外にも応用が効きます。

究極的には、自分がどう生きるのか、という大きなテーマにも使えるわけです。

例えば、朝に歯を磨くとします。

その歯磨きが自分の人生に、世界に、宇宙に、どんな影響を与えているのか、あるいはどんな影響を受けているのか、そういう意識を持つことが関係主義的なんですね。

そうすると歯磨きそのものの行動が変わってきます。

最終的に人生の質が変わるということです。